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10種類の所得と納付税額のしくみ
2010年9月21日 13:55 所得税とは、私たち個人の所得に対してかかる税金です。この所得とは、簡単にいえば、私たちがいろいろな形で手にする収入から経費などを差し引いた利益ということができます。具体的には、私たちが、会社に勤めて給料をもらったり、商売をして得た利益などです。
ただし、社会政策的な理由などから所得税のかからない所得もあります。たとえば、遺族の受ける年金や雇用保険の失業給付などの所得です。
更に所得税は、所得の金額全額に対してかかるのではなく、所得の金額から、たとえば、基礎控除や配偶者控除、扶養控除などの各種の所得控除を差し引いた残りの所得に対してかかることになっています。
したがって、所得税は私たちの家族の構成、年齢など、状況に応じたキメ細かな配慮が行われることにより、所得の金額が一定額以下の人にはかからないようになっています。
また、所得税の税率は、所得が多くなるほど多くなった部分の税率が高くなっています。つまり、所得が多くて税金を負担する力が大きい人ほど高額な所得税がかかることになります。
次に示す図解で、所得の種類と所得税を算出するしくみを見てみましょう。
所得税法では、その性格によって所得を次の10種類に区分し、各所得に適応した税率を用いて税額を計算します。
1 利子所得 利子所得とは、預貯金や公社債の利子並びに合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得をいいます。
2 配当所得 配当所得とは、株主や出資者が法人から受ける配当や、投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託以外のもの)及び特定受益証券発行信託の収益の分配などに係る所得をいいます。
3 不動産所得 不動産所得とは、土地や建物などの不動産、不動産の上に存する権利、船舶又は航空機の貸付け(地上権又は永小作権の設定その他、他人に不動産等を使用させることを含みます。)による所得(事業所得又は譲渡所得に該当するものを除きます。)をいいます。
4 事業所得 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得をいいます。
ただし、不動産の貸付けや山林の譲渡による所得は事業所得ではなく、原則として不動産所得や山林所得になります。
5 給与所得 給与所得とは、サラリーマンなどが勤務先から受ける給料、賞与などの所得をいいます。
6 退職所得 退職所得とは、退職により勤務先から受ける退職手当や加入員の退職に基因して支払われる厚生年金保険法に基づく一時金などの所得をいいます。
7 山林所得 山林所得とは、山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得を いいます。ただし、山林を取得してから5年以内に伐採又は譲渡した場合には、山林所得ではなく、 事業所得又は雑所得になります。
8 譲渡所得 譲渡所得とは、土地、建物、ゴルフ会員権などの資産を譲渡することによって生ずる所得、建物などの所有を目的とする地上権などの設定による所得で一定のものをいいます。 ただし、事業用の商品などの棚卸資産、山林、減価償却資産のうち一定のものなどを譲渡することによって生ずる所得は、譲渡所得となりません。
9 一時所得 一時所得とは、上記1から8までのいずれの所得にも該当しないもので、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外のものであって、労務その他の役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。
例えば次に掲げるようなものに係る所得が該当します。
(1) 懸賞や福引の賞金品、競馬や競輪の払戻金
(3) 法人から贈与された金品
10 雑所得 雑所得とは、上記1から9までの所得のいずれにも該当しない所得をいいます。
例えば次に掲げるようなものに係る所得が該当します。
(1) 公的年金等
(2) 非営業用貸金の利子
(3) 著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税
[平成22年4月1日現在法令等] (所法23~28、30~35、所基通34-1、35-1、35-2)
図解に示すように、10種類に分類された所得に対して直接税率を乗じて納税額を算出するのではなく、14種類の所得控除制度が設けられています。これは、所得税額を計算するときに各納税者の個人的事情を加味しようとするためです。 所得控除の種類は次のとおりです。
①雑損控除②医療費控除③社会保険料控除④小規模企業共済等掛金控除⑤生命保険料控除⑥地震保険料控除⑦寄附金控除⑧障害者控除⑨寡婦(寡夫)控除(この控除は女性の場合と男性の場合とで要件に差があります。) ⑩勤労学生控除⑪配偶者控除⑫配偶者特別控除⑬扶養控除⑭基礎控除
[平成22年4月1日現在法令等] (所法2、72~79、81~84、86、165)
さらに、所得税法では、税額控除の制度が設けられています。税額控除とは、課税所得金額に税率を乗じて算出した所得税額から、一定の金額を控除するものです。
[平成22年4月1日現在法令等]
(所法92、95、措法41、41の3の2、41の18、41の19の2~41の19の5)

