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平成20年の公益法人計算書類
2009年6月12日 13:38公益法人の計算書類
平成20年の「公益法人会計基準」により、公益法人の財務諸表は、財産目録が除外され、貸借対照表、正味財産増減計算書(フロー式)、キャッシュ・フロー計算書の3つになりました。
しかし、財産目録、事業計画書、収支予算書も法定の作成書類とされています。
収支計算書(収支予算書)、正味財産増減計算書は、一般法人の会計にはないものなので、その概要を説明します。
■収支計算書(収支予算書)
□概要
「公益法人会計基準」は、資金の範囲は原則として、現金預金及び短期金銭債権債務と すると定めています。
収支計算書はその資金項目の増減に関する取引を表示するものです。
その資金取引には非損益取引と損益取引があり、非損益取引には、借入金収入などが
該当し、損益取引には、入会金収入、会費収入などが該当します。
又、収支計算書には、非資金取引は記載されませんので、減価償却費、評価損などは記載されません。
収支計算書が正しく作成できたかを検証するには、資金の範囲と規定した資産-負債の差額
が次期繰越収支差額と一致するか検証します。
一般には流動資産ー流動負債が次期繰越収支差額と一致します。
□仕訳事例
1.短期借入金 1,000,000 円を借り入れた
① 短期借入金を資金の範囲に含める場合
現預金(B/S)/短期借入金(B/S) 1,000,000
①のケースは資金項目同士の取引なので、資金項目は増減しておらず、収支計算書には反映されません。
② 短期借入金を資金の範囲に含めない場合
現預金(B/S)/短期借入金収入(収支計算書) 1,000,000
資産減少額(正味財産計算書ストック式)/短期借入金(B/S) 1,000,000
②のケースは資金項目と非資金項目との間の取引なので、資金項目が増加しているため、短期借入金収入として収支計算書に記載されます。
この場合は、短期借入金は資金以外となるので、流動資産ー流動負債で、繰越収支差額を検証する場合は、流動負債から短期借入金を除外します。
2.未収会社 800,000 円を計上した
①未収会費を資金の範囲に含める場合
未収会費(B/S)/会費収入(収支計算書) 800,000
①のケースは資金項目と損益項目との間の取引なので、資金項目が増加しているため、
会費収入として収支計算書に記載されます。
②未収会費を資金の範囲に含めない場合
未収会費(B/S)/資産増加額(正味財産計算書ストック式) 800,000
②のケースは非資金項目同士の取引なので、資金項目が増減しておらす、収支計算書には反映されません。
3.会費の未収 800,000 円を回収した
①未収会費を資金の範囲に含める場合
現預金(B/S)/未収会費(B/S) 800,000
①のケースは資金項目同士の取引なので、資金項目は増減しておらず、収支計算書には
反映されません。
②未収会費を資金の範囲に含めない場合
現預金(B/S)/会費収入(収支計算書) 800,000
資産減少額(正味財産計算書ストック式)/未収会費(B/S) 800,000
②のケースは資金項目と非資金項目との間の取引なので、資金項目が増減しているため、
会費収入として収支計算書に記載されます。
■正味財産増減計算書
平成20年の「公益法人会計基準」以前は、正味財産計算書は、フロー式とストック式の二種類の方式があ
りましたが、平成20年の「公益法人会計基準」により、財務諸表とされるのはフロー式に限定されました。
□フロー式
フロー式は大雑把に言ってしまえば、損益計算書と同じであると考えて差し支えなく、
正味財産計算書の正味財産増減額が損益計算書の当期純利益と一致します。
□ストック式
資金以外の正味財産の増減を表示するものです。
期末正味財産合計額は、貸借対照表の正味財産と一致します。
■平成20年の「公益法人会計基準」改正点
□正味財産増減計算書
平成20年の「公益法人会計基準」により、一般正味財産増減と指定正味財産増減(設けている場合は基金
も)を区分することになりました。
指定正味財産で取得した固定資産の減価償却費は、償却が行われた時点で、使途の制約が解除されたものとして、指定正味財産から一般正味財産へ振替えます。
仕訳は下記の通りとなります。
減価償却費(一般正味財産)/固定資産
指定正味財産/一般正味財産
□貸借対照表
固定資産は、基本財産、特定資産、その他固定資産に区分します。
正味財産は、指定正味財産、一般正味財産(設けた場合は基金も)に区分し、それぞれ基本財産への充当
額、特定資産への充当額を内書きします。
正味財産の基本財産への充当額と基本財産、特定資産への充当額と特定資産の金額は一致します。
以上です。
(2009/6/12 KY)

